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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

「いやだ、何をしてるのよ」
 屋上にはカップルらしい男女が数組いる。皆が物音に振り向き、中にはこちらを見てくすくす笑っているカップルもいた。
「だって、祝い事にはクラッカーて定番だろう?」
「他の人の迷惑よ」
 もしかして、この男はとんでもなく恥ずかしいことをさらりとやってしまう人なのかもしれない。沙絢がつらつらと考えていた時、光樹が彼女の手をそっと握った。

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