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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

「折角なんだから、俺たちも夜景を眺めよう」
 もちろん、異論はない。彼と手を繋いだまま、屋上を取り囲む柵越しに夜景を眺めた。
「綺麗」
 はるか彼方には海が臨め、街の中央を光の帯が走っている。高速道路を取り囲むように煌めく無数の街の灯りがまたたく。クリスマスの夜のせいでイルミネーションが多いからだろうか。心なしか普段よりはその煌めきがまばゆいように見えた。

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