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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

 だが、光樹は既に自らの過去を悔いている。悔いて悔いて、自分で自分を追いつめるほどに。
 そんな彼に、今更、何が言えるというのだろう?
 沙絢は両腕を伸ばし、そっと彼の身体を引き寄せた。それは男女の抱擁というよりは、母親が泣きべそをかく幼い子どもを優しく抱きしめるのにも似ている。

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