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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第1章 SideⅠ(光樹(みつき))~あたし、明日、死ぬんだ~

 もちろん、昨夜の電話がとんだ茶番だという可能性も大いにあった。単に光樹がからかわれただけだという場合もあり得た。しかし、それならそれで良いと思う。これまでたくさんのお年寄りを騙して金を搾取してきたのだ。この程度の嘘をつかれたところで、当然の報いだろう。
 光樹にしてみれば、むしろ、
―なんだ、やっぱり、からかわれたのかよ。
 と、笑い話で済む方がマシだ。

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