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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第1章 SideⅠ(光樹(みつき))~あたし、明日、死ぬんだ~

 担当医が聞けば引っ繰り返るであろう無茶をしているのは判っていた。でも、別に骨折もしていないのだから、このくらいなら支障はない。自分の身体のことは自分がよく判る。
 光樹は自分に言い聞かせながら、更に階段を上る脚を速めた。エレベーターかエスカレーターを使おうと思っていても、人が一杯でもどかしいほどで、やむなく階段を使うことにしたのだ。

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