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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第2章 SideⅡ(沙絢(さあや))~デートの約束~

 どうする? というように瞳で問いかけられ、沙絢は思わず眼を逸らした。
「―判った」
 消え入りそうな声で応えると、なおも男はしつこく訊いてくる。
「絶対だな」
「しつこい人ね」
「当たり前だ。せっかく間に合ったのに、眼の前で死なれたりしたら、俺も後味が悪い」
 口の悪い男だ。沙絢は思いきり頬を膨らませた。

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