さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第2章 SideⅡ(沙絢(さあや))~デートの約束~
沙絢は男をじっと見つめた。一見ふざけて沙絢をからかってばかりいるようにも見えるけれど、それがこの男の素顔ではないように思える。それにしても、そこまでの怪我をするとは、一体、昨夜、彼に何があったのかと少し気になった。
「そんな酷い怪我をするなんて、あなた、何をしたの?」
男が真顔になった。
「自分が死のうかっていうときに他人の心配をするなんて、あんた、跳ねっ返りだけど意外に優しいんだな」
「そんな酷い怪我をするなんて、あなた、何をしたの?」
男が真顔になった。
「自分が死のうかっていうときに他人の心配をするなんて、あんた、跳ねっ返りだけど意外に優しいんだな」