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無自覚な美形くん

第4章 第四章

「嫌がってるみたいだから、離してあげて」



「はっ?まじお前何様?てかキモいし、生意気いってんじゃねぇぞ」


ドンッ

ドスッ



ごついやつに思いっきり突き飛ばされ、尻もちをつく。



せっかく優しく言ってやったのに…ああーまじ殴りてぇ。



「「咲斗大丈夫か⁈テメェ!咲斗になにしやがる」」




敬太と大地が走ってきて、尻もちついた俺の前に立つ。





不良達に引っ張られてる男の子はもう目をうるうるさせて半泣き状態だ。



立ち上がり、敬太と大地を手でどかし前に出る。



「危ねぇから咲斗下がってろって!」



敬太が言うのを無視して不良達に言い放つ。



「だから嫌がってるから、離せって言ってんだろ?バカには日本語も理解できねぇのか?」



もうイライラしすぎて、もはや真面目系の口調でしゃべんのどうでもよくなった。


「な、ふざけんなよテメェ!!」



五人いるウチの一人が殴りかかってきた。



遅っ!



顔面めがけてとんできた拳を片手で受け止めて、もう片方の手で男の腹を殴ると、2mぐらい吹っ飛んだ。



「ぐふぁっ!」



「テメェなにしやがんだ!!」



あとの4人も仲間が殺られて怒ったのかいっせいに殴りかかってくる。


パシッ


バコっ


ドスッ



あとの4人も倒して、連れて行かれそうだった男の子のほうに振り返り歩きだしたときに、後ろからバッシャッと水をかけられた。



「ざまーみろ、俺らに逆らうからだ」



まじでふざけんなよ?



「あ゛ぁ⁈ふざけんな」



バコッ



思いっきりそいつを殴ると完全に鼻血を出してのびていた。



「最悪あいつらのせいでビショビショじゃねぇか」



服を見てため息をついていると



「お、お前髪!てかはっ?咲斗だよな?」



ん?後ろを振り返ると大地と敬太がぽかーんとしていた。それに食堂にいたやつみんな唖然と俺を見ている。



「え、咲斗だけど?」



「お前髪どうしたんだよ⁈それに口調も変わってるし」



髪?髪をさわってみると…




あ、やべぇ…カツラじゃねぇこれ地毛じゃん!




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