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無自覚な美形くん

第5章 第五章

〜大地side〜


食堂のおばちゃんに頼んで席に戻ってくると、ちょっと離れた所で、嫌がっている男を無理矢理連れて行こうとする不良達がいた。



またか、ああゆう可愛い系のやつは不良達によく絡まれる。俺もよく絡まれるけど、いつも敬太が助けてくれる。



みんな不良が怖くて見て見ぬふりをしていた。



「可哀想だな。あいつらにヤられちゃうぞ、あの子」



絡まれている男の子を遠目に見ながら言うと



ガタッ



勢いよく咲斗が立ち上がる。



「ごめん、ちょっと行ってくる」



不良達を見ながら言う咲斗。



「はっ?おい、まさかあの不良達んとこ行く気か⁈やめとけって!咲斗絶対喧嘩なんて出来ねぇだろ?」



敬太が叫んでいるのを無視してズカズカと不良達の前まで歩いて行く咲斗。



正直いって、咲斗はダサいし喧嘩もしたことなさそうなやつだ。あんな不良達んトコ行ったらボコボコにされるのがオチだと思う。









「嫌がってるみたいだから、離してあげて」



「はっ?まじお前何様?てかキモいし、生意気言ってんじゃねぇぞ」




ドンッ


ドスッ



ごついやつに思いっきり突き飛ばされ、尻もちをつく咲斗。



ほらな、やっぱり。助けんのはいい事だけど、喧嘩も出来ないのに行くなよ。



「「咲斗大丈夫か⁈テメェ!咲斗になにしやがる」」



敬太と走って行って、尻もちをついた咲斗の前に立つ。







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