貴方の気持ちが、分からない。
第2章 事故。
「っ、失礼しますっ!」
息ができないほど走って、飛び込んだ保健室では、
「おっと、どしたの?」
と、目をキョトンとさせてる松本センセイがいた。
「補習から、逃げてきた。ハァ」
「いけないんだー。(笑)先生にちくるよ?誰?先生。」
「美樹先生。」
「あっ、、そうなんだ、、。」
「声のトーン変わってる。」
「気づかないでほしかったんだけど。」
「ふふっ、ごめん。なんかあったの?」
「なんかありました。」
「聞かない方がいいね。」
センセイが嫌な思いするだけじゃなくて、
ケンカした、とかそういう話だったら、羨ましすぎて、泣いちゃうきがしたから。
コンコンッ
「うわぁ、見つかったかも。」
急いで窓際に隠れた私にかまわず、
センセイはドアを開けた。
「潤…。萩野さん、知らない?」
「潤、って呼んだらダメなんじゃないの?」
「…昨日はごめんなさい。」
「あっちは許してくれたの?」
「なんとなくだけど、話はつけた。迷惑かけちゃったね…」
「いいよ、別に。」
なんの話?
少し動いたら、近くの椅子がガタッと揺れた。
ヤバッ…
「日和、もう出てきたら?」
「…。」
カーテンの影から隠れてた私を見て、先生は目を更に大きくさせた。
「なんで補習から逃げたの?」
「…すいませんでした。」
「先生は、理由を聞いてるの。」
…あなたが苦手だから。
なんて言えるわけない。
「教えて?」
「…。」
「ねぇ、潤…先生も、なんか言ってください。」
「日和、具合悪かったんだろ?だから、ここにいるんじゃん。」
かばってくれたのは、今の私には逆効果。
「…すいませんでした。」
嫌々言う。
「日和ちゃんっ!?」
なんで怒鳴られるのよ…
と思ったとたん、
『パリンッ!?』
と言う音が聞こえて、
数々の破片が、
私にかかってきた。