ねぇ、俺らにどうされたい?
第16章 SS×ピンクいコト
いつもみたいな翔くんじゃないってことは、
起きたての、寝ぼけた頭でも、分かった。
まず、
「おはよ?」
「・・・。」
返ってこない。
次に、
「朝ごはん、作るね。」
「今日、いらない。」
ご飯を食べない。(←重要)
最後に、
「いってらっしゃい。」
「ん。」
『いってきます。』
の、キスをしない。
さすがに、ショックで、寂しくて、
こんなんじゃ、仕事に集中できっこないから、
「ねぇ、翔くん。」
チラッと振り向いた隙に、
綺麗な紅い唇に、自分のを重ねた。
目を、瞑っちゃったから、
今、翔くんがどんな顔してるか分かんない。
けど、
離さないってことは、
嫌がってない?
なんて、自惚れた。