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薄暗いオフィス…


退社時間はとっくに過ぎ…

静まり返った空間になる…




「…部長…」



暗いオフィスからは、目の前に広がる明かりは…お世辞にも綺麗な夜景とは…行かないが…



密かに愛を語らうには…調度よい演出になる――――…



「こっちにおいで…川村君…」



総務部の及川は…優しい声で、自分と一回りも二回りも違う歳の女子社員を呼ぶ…



「…部長…早く帰らなくていいんですか？奥様…待ってませんか？」



川村は、おどおどと…及川の家庭を心配する…




「…ふふふ…結婚も長くなると、お互いに感心がなくなるんだよ…
…もう、何も言わないよ…」




悲しげな…しかし、嬉しそうに…川村の腰に手を回しグイッと引き寄せ笑う…




「あっ…部長…」



多少強引であったが…川村は…喜んでいた…