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残業・メモ子

第43章 畠山×高橋

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退社時間をとっくに過ぎ…


一人…自分のデスクで……


明日でも出来そうな書類を整理する…畠山…



何度も時計の針を気にし…


ため息をつく……




ギィ……と…会計課のドアが開く音に……



畠山は、素早く反応し……振り向く!



『……辰巳…』



扉の前には……高橋が…立っていた…




やはり…待ち合わせをしていたのだろう…



畠山は、一瞬うれしそうな顔をしたが……


困惑した表情に修正しなおした



「ごめん…遅くなった…」


『………』




畠山は、静かにデスクをはなれる―――――――…







『……あの時………

どうして…言い訳しなかったの……?』


扉の前から…畠山に向かう…高橋の顔が……



困ったように…微笑む…







「…飲み過ぎて…ホテルまで…行ったのは……事実だったし…

伊藤さんの…嘘が……独り歩きして……

穂波は…それを信じた……って思ったから――――…

何も言えなかった―――…」




畠山は……すでに…涙目になり…



高橋に…近づく…




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