残業・メモ子
第44章 去女
エレベーターに乗り込むと…
何故か…伊藤の話になった…
「伊藤さん、辞めたらしいな…」
『そう…みたいですね。
藤原さんが…あんな、身も蓋も無い事言うから…
噂が広まって…居ずらくなったんですよ!』
私は、あの時の水の件を思いだし…少し意地悪な言い方をしてみた…
しかし、藤原は…涼しい顔をして…表情を崩さない…
「メモ子さん、言うね〜!
原因は…俺ですか?
そっか〜…じゃあ…逆恨みで…伊藤さんに刺されちゃうかも〜」
ふざけてニヤつく顔は…綺麗なのに…腹がたつ!
『…ありえますよ!
夜道は気をつけてください?』
チーン!!!
雑談をしていて…あっという間にロビーにエレベーターは到着した