残業・メモ子
第47章 静息
「………芽依子…さん…?
大丈夫――――――…?」
『………え…?』
身も心も…ふわっとなったのに……
私の手に握られていたメモ帳は……カサカサと…
小刻みに震えていた―――…
大島は…その震える手を…優しく大きな手で包む…
「……大丈夫、俺は…芽依子さんを…傷つけたりしない………から…」
さっきまで…チャラかった大島が…
…私の瞳をしっかり見つめて…震える手を…握る…
嬉しかったはずなのに…
どうして――――――――…
震えるんだろう……
『////…大島…さん…
ゴメン…ナサイ…/////……
嬉しい…はずなのに……』