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残業・メモ子

第50章 笑君

その…メモ帳の中には…



社内での情事が…鮮明に書かれている…



…みたまま…聞いたまま…


私は…覗き……書き留める…



野蛮な…人間なのだ――…





こんな…女だと…知らずに…


優しくしていた…石割に…




恩を仇で返している様なものだ…








軽蔑され…罵られても…



私は……仕方の無い…





変態だ――――――――…





カサ…カサ……ペラ…




ペラ…ぺ…










紙の巡る音が……消えた…











沈黙の…公園のベンチ――――…






私は…俯いたまま…

石割の気配を感じていた









「……――――…なんだよ…


これ―――――――…」










ズキン……胸が…痛い―――…


弁解は……出来ない…






パタ…サッ――――――…


『……!』




私は…俯いたまま―――…


―――――…動けなかった






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