近くて甘い
第57章 副社長はジェントルマン
「んっ…んふっ…」
こんなキスしらない…──
身体の芯がじわじわと熱を持って、ぼんやりとする…
「はぁっ…」
勝手に吐息が洩れて、意識が遠退いていく…
今、私…
何をしていたんだっけ…
目の前にいるのは…──
ぼんやりと、霞んだ加奈子の視界の中で、要は切なそうな顔を見せた。
そうだっ…
わっ、私今っ…副社長にキスされてっ…
我に返って状況の把握をした加奈子は、ハッとしてデスクに仰向けになったまま、身体を膠着させた。
ついに…っ
私副社長にっ…
強く目を瞑っていても、要が近付いてきたことを気配で感じとった加奈子はトクントクンとうるさい心臓を懸命に抑えながら覚悟を決めた。
「…………無理をしないで欲しいんだ…」
え…?
「……こんなつもりじゃ…なかった」
らしくないほど弱気な様子で、話始めた要に驚いた加奈子は、強く瞑っていた目をまた再び開いた。
こんなキスしらない…──
身体の芯がじわじわと熱を持って、ぼんやりとする…
「はぁっ…」
勝手に吐息が洩れて、意識が遠退いていく…
今、私…
何をしていたんだっけ…
目の前にいるのは…──
ぼんやりと、霞んだ加奈子の視界の中で、要は切なそうな顔を見せた。
そうだっ…
わっ、私今っ…副社長にキスされてっ…
我に返って状況の把握をした加奈子は、ハッとしてデスクに仰向けになったまま、身体を膠着させた。
ついに…っ
私副社長にっ…
強く目を瞑っていても、要が近付いてきたことを気配で感じとった加奈子はトクントクンとうるさい心臓を懸命に抑えながら覚悟を決めた。
「…………無理をしないで欲しいんだ…」
え…?
「……こんなつもりじゃ…なかった」
らしくないほど弱気な様子で、話始めた要に驚いた加奈子は、強く瞑っていた目をまた再び開いた。