近くて甘い
第58章 社長夫人のお受験
だけど、そんなことを今思っても仕方が無い。
今日が試験日なことはもう変わらない事実であるし、頑張るしか私には道がないのだから。
落ち着いたなと思ってから、私は目の前にある試験会場の入り口を探した。
「っ……」
だけど、少し収まったと油断したからか、また目眩がして私は、よろけた。
ダメだ…
全然良くなってない…
どうしようっ…
「真希ーーーー!」
そんなとき、試験会場の入り口の方から聞き覚えのある声がして、私はそっちの方をみた。
あ…
「梨…子…」
幻覚かな…。
相変わらず目の前がぐるぐるしてる私は、霞んだ視界の中で、親友を見付けた。
スタスタと近付いてきた梨子の隣には亮くんもいた。
「……どうしてここに…」
息も絶え絶えな状況でそう聞くと、梨子と亮くんの笑顔が歪んでみえた。
「どうしてって応援に来たんだよ!入り口まで見送ろうと…」
梨子の声が遠退いていく…
「あ…りが…」
あ…
もう…限界だ……
「真希⁉︎⁉︎」
「まっきー⁉︎⁉︎」
二人の声を聞いたのを最後に私はそのまま意識を失ってしまった。
今日が試験日なことはもう変わらない事実であるし、頑張るしか私には道がないのだから。
落ち着いたなと思ってから、私は目の前にある試験会場の入り口を探した。
「っ……」
だけど、少し収まったと油断したからか、また目眩がして私は、よろけた。
ダメだ…
全然良くなってない…
どうしようっ…
「真希ーーーー!」
そんなとき、試験会場の入り口の方から聞き覚えのある声がして、私はそっちの方をみた。
あ…
「梨…子…」
幻覚かな…。
相変わらず目の前がぐるぐるしてる私は、霞んだ視界の中で、親友を見付けた。
スタスタと近付いてきた梨子の隣には亮くんもいた。
「……どうしてここに…」
息も絶え絶えな状況でそう聞くと、梨子と亮くんの笑顔が歪んでみえた。
「どうしてって応援に来たんだよ!入り口まで見送ろうと…」
梨子の声が遠退いていく…
「あ…りが…」
あ…
もう…限界だ……
「真希⁉︎⁉︎」
「まっきー⁉︎⁉︎」
二人の声を聞いたのを最後に私はそのまま意識を失ってしまった。