近くて甘い
第59章 運命の悪戯
苦しくて耐えられなくなった光瑠は、また再び真希の事を強く抱き締めた。
「許さない…っ」
「───…」
「お前は、俺と結婚して、これから幸せになる──…
そう決まっているっ…」
はっきりと、そう言った光瑠に、真希は抱き締められながら、目を見開いた。
「母も…父も…悠月も亡くして…。
惨めな姿になって、懸命にもがいて…それでようやく手に入れた幸せだ…。
ちょっとの苦しみには持ち堪えられるが…」
身体を離した光瑠は、顔を歪ませながら、真希の顔を見つめた。
「お前を失ったら…っ
お前を失った俺はもう立ち直る事が出来ないっ…」
「光瑠さん…──」
カクンと首を曲げて俯いた光瑠の頰に、真希は優しく手を添えた。
「どうしようもないほど、お前のことを愛してる…っ。
だから…
俺を置いて逝くな…。
俺から…っ
俺から離れるなっ……」
「許さない…っ」
「───…」
「お前は、俺と結婚して、これから幸せになる──…
そう決まっているっ…」
はっきりと、そう言った光瑠に、真希は抱き締められながら、目を見開いた。
「母も…父も…悠月も亡くして…。
惨めな姿になって、懸命にもがいて…それでようやく手に入れた幸せだ…。
ちょっとの苦しみには持ち堪えられるが…」
身体を離した光瑠は、顔を歪ませながら、真希の顔を見つめた。
「お前を失ったら…っ
お前を失った俺はもう立ち直る事が出来ないっ…」
「光瑠さん…──」
カクンと首を曲げて俯いた光瑠の頰に、真希は優しく手を添えた。
「どうしようもないほど、お前のことを愛してる…っ。
だから…
俺を置いて逝くな…。
俺から…っ
俺から離れるなっ……」