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近くて甘い

第5章 愛猫家になろうっ!

吠えまくる光瑠を前に、真希は慌てていると、抱えていた猫が呑気にニャアと鳴いた。


その声に光瑠がウッとなって少し身を引かせた。


「何故ここに猫がいるっ…!」


慌てる光瑠を見て、真希は匿うようして猫をギュッと抱き締めた。


「実は…帰り道で…捨てられてて…」



「……捨て猫ですか…?
春は増えますからね…」



要は緩く微笑みながらしゃがみこんで猫の頭を撫でた。


「そうなんです…」



悲しげな声を出した真希を見て、光瑠は嫌な予感がした。

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