近くて甘い
第6章 今日のお茶汲みは
つくづくこの部下はお人好しだと思った。
自分はそんな気遣いは出来ないし、言われたところでする気も起きない。
真希といい関根といい…
もう少し自分の事を考えるべきだ──
「そんな風に皆に愛想を振り撒くんじゃお前と結婚するやつは気が気じゃないな」
光瑠は足を組んで背もたれに寄り掛かった。
呆れたような光瑠の言葉に、要がニコリと笑う。
「大丈夫です、真希さんはきっと分かってくれます」
「っ…何故そこで真希が出てくる!真希は俺の婚約者だ!」
目を見開いた光瑠を見て要が笑いながら立ち上がる。
「────“今は”ね…」
クルリと振り返って要が社長室を後にしようとする。
「いっ、今もこれから先も真希は俺の婚約者だっ!!」
自分はそんな気遣いは出来ないし、言われたところでする気も起きない。
真希といい関根といい…
もう少し自分の事を考えるべきだ──
「そんな風に皆に愛想を振り撒くんじゃお前と結婚するやつは気が気じゃないな」
光瑠は足を組んで背もたれに寄り掛かった。
呆れたような光瑠の言葉に、要がニコリと笑う。
「大丈夫です、真希さんはきっと分かってくれます」
「っ…何故そこで真希が出てくる!真希は俺の婚約者だ!」
目を見開いた光瑠を見て要が笑いながら立ち上がる。
「────“今は”ね…」
クルリと振り返って要が社長室を後にしようとする。
「いっ、今もこれから先も真希は俺の婚約者だっ!!」