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近くて甘い

第11章 愛の鎖

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光瑠さんが指差した問題を見て、私は、あぁ!と声を出した。


「これ難しかったけど…吉岡くんに教えてもらって──」


言った後ですぐに私はハッとした。


「吉岡?誰だ。」


グッと腰を掴む腕が強まって、うぅっと声が出る。


誤解を生まないように男の子名前は出さないようにしていたが、思わず吉岡くんの名前を出してしまい私は慌てた。


「友達…っです!」


ウソではないのに声が震える。


「……男か」


低い声が耳元で響く。

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