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近くて甘い

第13章 ヘタレの称号と神の恵み

ヘタレに心の狭さまで加わって…情けねぇ…


自分の姿が悲しくなった浩平は、すかさず謝ろうと二人の方を見たその瞬間、


「あっ!!」


と梨子が大きな声で叫び出した。



「何だよ突然…」



驚く亮と浩平を見て、梨子がニヤッと笑う。


そして浩平の方に近付いた。


「浩平、あんた明日から4日間暇?」



………どーせ暇ですよ、とやさぐれそうになりながら、浩平はコクンと頷いた。


「じゃあ決まりっ!!」


決まり?


浩平は眉をひそめると、亮が代わりに梨子の肩を叩いた。


「何が?」


「あんたたちも八ヶ岳来て!」


「八ヶ岳ぇ????」


突然の誘いに上手く状況が飲み込めない。


色々と勝手に決められているのは確かだ。



「八ヶ岳って、去年行った梨子の叔母さんの店?」


「そうそう!バイト代もでるから、来て!暇なんでしょ?」

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