近くて甘い
第16章 サプライズッ!
苛立つ光瑠をよそに、要は優しく微笑んで話を続ける。
「社長が大げさに抱くだのなんだのっていましたが、あれは、“抱きかかえた”だけですから…」
『抱きかかえた…?』
「えぇ。彼女が血を流していた上に目を回していたので、医務室まで運んだんです」
『そう…なんですか…』
やけに安心したような声音の真希が気に食わない。
腹が立つっ…!苛立ちを抑えるために電話をさせているのにこれではまるで逆効果だっ!
『要さんって、本当に優しいですね…』
トクンと要の胸が鳴った。
いつも冷静で、落ち着いている要だが、真希の前では例外だ────
いつも一緒に過ごしている訳ではないし、光瑠のように、束縛するような性格でもないが、少し離れていると思うと、堪らなく会いたくなるのは何故なのか──
「僕が本当に優しくする女性は1人だけです…」
『っ…あのっ…えっと…っ』
「真希さん、僕はずっと────」
「真希っ‼︎‼︎‼︎‼︎ 隼人に代われっ!」
ついに耐えられなくなった光瑠は2人の会話に割って入った。
「社長が大げさに抱くだのなんだのっていましたが、あれは、“抱きかかえた”だけですから…」
『抱きかかえた…?』
「えぇ。彼女が血を流していた上に目を回していたので、医務室まで運んだんです」
『そう…なんですか…』
やけに安心したような声音の真希が気に食わない。
腹が立つっ…!苛立ちを抑えるために電話をさせているのにこれではまるで逆効果だっ!
『要さんって、本当に優しいですね…』
トクンと要の胸が鳴った。
いつも冷静で、落ち着いている要だが、真希の前では例外だ────
いつも一緒に過ごしている訳ではないし、光瑠のように、束縛するような性格でもないが、少し離れていると思うと、堪らなく会いたくなるのは何故なのか──
「僕が本当に優しくする女性は1人だけです…」
『っ…あのっ…えっと…っ』
「真希さん、僕はずっと────」
「真希っ‼︎‼︎‼︎‼︎ 隼人に代われっ!」
ついに耐えられなくなった光瑠は2人の会話に割って入った。