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近くて甘い

第17章 社長夫人は高校生っ!

「社長、真希さんはまだ、


17歳の高校生ですよ?」



脇から、要さんが言葉をかけてきた。



「そんなことは分かっているっ…」


「本当ですか?僕はさっき彼女と話すまで、ちゃんとは分かっていませんでしたけど…」



そういいながら、要さんは愛花ちゃんの方を見た。



黙った光瑠さんは、私の事を見つめて髪を撫でた。



「……あのっ…私、決して光瑠さんが嫌だとかじゃなくて…ただ…普通の高校生として過ごしたかったからっ…」


「…それならいい」


まだ不安そうな顔をする光瑠さんが堪らなくて、私は光瑠さんの首に手を回してきつく抱きついた。



「おいっ…真希っ…」


「光瑠さんはすごく素敵な人だからっ…引け目は感じても、嫌だなんて思ったことは一度もありませんっ…。」


「……………」


「それに、有川商事って本当にすごい会社だって、光瑠さん分かってます…?」



ふっと笑った光瑠さんは、強く、でも優しく私の身体を抱き締めてくれた。



「……当たり前だ…社長が俺なんだからな…」



身体を離して光瑠さんを見つめた。
ふふっと笑っていると背後から、少し大袈裟な要さんのため息が聞こえてきた。



「……………光瑠さんたちは、今夜はどこに泊まるんですか?」


「あぁ、ここには別荘があるからそこに行く」



えっ…?

別荘…!?!?


当たり前のように言った光瑠さん。


本当に本当に、自分がお金持ちだということをちゃんと自覚してほしいものだ…






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