近くて甘い
第17章 社長夫人は高校生っ!
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まさか、愛花ちゃんがメイドさんであることを言ってしまうとは思わなかったけど、
梨子は変わらずに接してくれた。
本当、私は今まで何を煩っていたんだろう…と恥ずかしくなる。
3人で笑っていると、愛花ちゃんの後ろで、グラスに残ったワインを飲んでいる光瑠さんが目に入った。
「ちょっと…話してくる…」
「がんばっ」
私は梨子と愛花ちゃんに微笑み掛けると、光瑠さん、要さん、酒田さんの元へと寄って行った。
「あの…」
「こんばんは…真希さん…」
やつれた様子で酒田さんが挨拶をしてきたので、私は軽く頭を下げた。
「要さん…あの…さっきはありがとうございました…」
「いえいえ」
オリーブを頬張りながら、要さんはにっこりと笑う。
そして、私はゆっくりと光瑠さんの方を見た。
「酒田……休肝日はやめだ…早くあいつに酒を持ってこさせろ」
「光瑠さん…」
「酒田、早くしろ」
全く私の事を見ない光瑠さんの腕を私は掴んだ。
「…………離せ」
「ごめんなさい…」
「…………っ……」
「そして…助けてくれて…ありがとうございます…」
言えた…
ジッと床を見ながら、私はゆっくりと息を吐いた。
「………俺と婚約していることを…知られるのが嫌か…」
えっ…?
びっくりした私は顔を上げて光瑠さんを見つめた。
高めの椅子に座っている光瑠さんは、私より少し高い位置から私を見下ろす。
その瞳が少し寂しそうで胸が痛んだ。
「違いますっ…そんなんじゃなくてっ…」
「なら…何故親友にまで黙っていたんだ…」
「それは…」
多分、光瑠さんは、
自分の地位と財産が、周りとは桁外れであることが分かってない…
生まれた時から、恵まれた環境なんだから、それは仕方のないことなんだろうけど…
まさか、愛花ちゃんがメイドさんであることを言ってしまうとは思わなかったけど、
梨子は変わらずに接してくれた。
本当、私は今まで何を煩っていたんだろう…と恥ずかしくなる。
3人で笑っていると、愛花ちゃんの後ろで、グラスに残ったワインを飲んでいる光瑠さんが目に入った。
「ちょっと…話してくる…」
「がんばっ」
私は梨子と愛花ちゃんに微笑み掛けると、光瑠さん、要さん、酒田さんの元へと寄って行った。
「あの…」
「こんばんは…真希さん…」
やつれた様子で酒田さんが挨拶をしてきたので、私は軽く頭を下げた。
「要さん…あの…さっきはありがとうございました…」
「いえいえ」
オリーブを頬張りながら、要さんはにっこりと笑う。
そして、私はゆっくりと光瑠さんの方を見た。
「酒田……休肝日はやめだ…早くあいつに酒を持ってこさせろ」
「光瑠さん…」
「酒田、早くしろ」
全く私の事を見ない光瑠さんの腕を私は掴んだ。
「…………離せ」
「ごめんなさい…」
「…………っ……」
「そして…助けてくれて…ありがとうございます…」
言えた…
ジッと床を見ながら、私はゆっくりと息を吐いた。
「………俺と婚約していることを…知られるのが嫌か…」
えっ…?
びっくりした私は顔を上げて光瑠さんを見つめた。
高めの椅子に座っている光瑠さんは、私より少し高い位置から私を見下ろす。
その瞳が少し寂しそうで胸が痛んだ。
「違いますっ…そんなんじゃなくてっ…」
「なら…何故親友にまで黙っていたんだ…」
「それは…」
多分、光瑠さんは、
自分の地位と財産が、周りとは桁外れであることが分かってない…
生まれた時から、恵まれた環境なんだから、それは仕方のないことなんだろうけど…