近くて甘い
第18章 片想いの星
半べそをかいたような亮に、梨子は微笑んだ。
「大丈夫だよ、見捨てたりしないから…」
「なんだよそれー好きって言えよ〜」
「星、見に行こっ!」
亮の腕を掴んで去っていった梨子。
そんな二人の背中を見て、浩平は頬を掻いた。
もう少し、俺の事を考えてくれてもいいんじゃないか…っ?
傷心を誰も慰めてくれない…
いや、正確に言うと、要は慰めてくれたのだが、ピンと来なかったというのが正しいだろう。
「…黙ってて…申し訳ありませんでした…」
脇からか細い声が消えてきて、浩平はビクンと身体を跳ねらせながら、横を見た。
「野口…?」
「あの…吉岡くんが真希様の事を…その…好きでいるのは分かっていたのですが…」
「え…」
一気に顔が熱くなっていった浩平はまるでゆでダコのようになりながら、俯いた。
「ななななななんでっ…野口が…っ…そのっ…」
「……なんでと言われましても…あれで気付かないのは多分真希様だけかと…」
まじかよ…っ
告白する前に失恋した挙げ句、その気持ちは周りのみんなに筒抜け状態。
こんなにも恥ずかしいことはない。
「大丈夫だよ、見捨てたりしないから…」
「なんだよそれー好きって言えよ〜」
「星、見に行こっ!」
亮の腕を掴んで去っていった梨子。
そんな二人の背中を見て、浩平は頬を掻いた。
もう少し、俺の事を考えてくれてもいいんじゃないか…っ?
傷心を誰も慰めてくれない…
いや、正確に言うと、要は慰めてくれたのだが、ピンと来なかったというのが正しいだろう。
「…黙ってて…申し訳ありませんでした…」
脇からか細い声が消えてきて、浩平はビクンと身体を跳ねらせながら、横を見た。
「野口…?」
「あの…吉岡くんが真希様の事を…その…好きでいるのは分かっていたのですが…」
「え…」
一気に顔が熱くなっていった浩平はまるでゆでダコのようになりながら、俯いた。
「ななななななんでっ…野口が…っ…そのっ…」
「……なんでと言われましても…あれで気付かないのは多分真希様だけかと…」
まじかよ…っ
告白する前に失恋した挙げ句、その気持ちは周りのみんなに筒抜け状態。
こんなにも恥ずかしいことはない。