近くて甘い
第18章 片想いの星
「……いつか…幸せになれるんでしょうか…」
「え?」
「あっ…もちろん、今も幸せですが…」
切なげなその声音に、浩平は少し戸惑ったあと、そっと愛花の肩に手を乗せた。
その肩の感覚に、愛花は目を見開いて、星空の下、浩平を見つめた。
「なれんだろ…っ!てかなれなきゃ困るっ!俺はぜってぇーなるから…っ!」
そっぽを向いてそう強めに言葉を発した浩平に、愛花がクスりと微笑んだ。
「じゃあ…私も、“ぜってぇー”なります!」
その時、
一筋の流れ星が流れていたのに、2人は気付かないまま、プッと吹き出して笑っていた─────