近くて甘い
第20章 万能の王子
あまりに、勢いよく話す加奈子に真希は、一瞬止まったあと、すぐに口元に手を当てて笑い出した。
「彼女、面白いでしょう?」
「うふふっ…とても素敵な方ですねっ…」
要と真希が加奈子を囲んで楽しそうに話す後ろで、光瑠は腕を組んでいた。
「おいっ!ドジ女っ!何の用だ!ここは使用中だ!」
乱暴な物言いに、ビクンと身体を震わせた加奈子は、勢いよく立ち上がって頭を下げた。
「すすすすみませんっ!場所を間違えたみたいで…」
「ちょっと!光瑠さんっ!?」
同時に立ち上がった真希は、光瑠の方に詰め寄って、強気で見上げた。
「何ですかその心ない言葉はっ!」
「ミスをしているんだから当たり前のことだ」
「なっ!ひどいです!田部さんに謝って下さいっ!!!」
はあ?
思わず真希の胸ぐらを掴みそうになったが、寸前で、手が止まった。
「っ…お前には関係の───」
「社長という立場でありながら、そんな風に人を軽んじるような態度はよくありません!」
「別に軽んじている訳ではっ…」
「大体、あんなに細い女性にたくさんの荷物を持たせるだなんてどうかしてますっ!!!!」
「彼女、面白いでしょう?」
「うふふっ…とても素敵な方ですねっ…」
要と真希が加奈子を囲んで楽しそうに話す後ろで、光瑠は腕を組んでいた。
「おいっ!ドジ女っ!何の用だ!ここは使用中だ!」
乱暴な物言いに、ビクンと身体を震わせた加奈子は、勢いよく立ち上がって頭を下げた。
「すすすすみませんっ!場所を間違えたみたいで…」
「ちょっと!光瑠さんっ!?」
同時に立ち上がった真希は、光瑠の方に詰め寄って、強気で見上げた。
「何ですかその心ない言葉はっ!」
「ミスをしているんだから当たり前のことだ」
「なっ!ひどいです!田部さんに謝って下さいっ!!!」
はあ?
思わず真希の胸ぐらを掴みそうになったが、寸前で、手が止まった。
「っ…お前には関係の───」
「社長という立場でありながら、そんな風に人を軽んじるような態度はよくありません!」
「別に軽んじている訳ではっ…」
「大体、あんなに細い女性にたくさんの荷物を持たせるだなんてどうかしてますっ!!!!」