近くて甘い
第24章 横顔が好きだから…
全て分かってる…
でもっ…
─────────また会ったね…田部さん…
「うぅっ…」
あまりに親切だから…
あまりにかっこいいから…
完璧で王子様で…
光ってて…
笑顔が素敵で…
底なしに優しくて…
「好きですっ…副社長…」
「………どうも…ありがとう…」
へっ!?!?
聞こえて来た声にビクンと身体を震わせた加奈子は、顔を上げてその声の方を見上げた。
「ふくふくふくふくっ……」
「副社長…ね…」
苦笑いしながら、噛みまくる加奈子に要が助け船を出す。
「え!うぇ!? へっ!? 嘘っ…なんでっ!? もしかして今のっ…」
「聞くつもりはなかったんだけど…追いかけたら、たまたま君が叫んでたから…」
照れくさそうに、頬を掻く要をみて、加奈子がまた悲鳴を上げる。
なななななんでっ!!!
どうしてこんな形で告白することになっちゃうわけぇえっ!?!?