近くて甘い
第24章 横顔が好きだから…
ギュッと制服のスカートを加奈子は握った。
ケチャップを零したときに要が用意してくれたスカートは、歴代スカートの中で最長使用記録を更新中だ。
「副社長に片想いを続けますっ!」
にっこりと微笑まれて、要は困惑した。
困った…このまま想ってくれていても、きっと期待に応えられる日は来ないのに…
「田部さんっ?話を聞いていたか?僕はこれからもきっと…」
「片想いを続けている副社長が、私の片想いを止めるんですか?」
「それは……」
言葉を返せずに、口だけが開いた。
「じゃあ決まりですっ!!!!」
強引な彼女の決定に要は、声を出して笑った。
やはり彼女はおもしろい…
「私、何やってもダメなんですけど、唯一クッキーだけ作れるんです!」
「…それで?」
「毎日焼いて副社長に持って行きますっ!」
「えっ?」
「アピールですっ!」
得意げにそういって、立ち上がった彼女は、ニコニコ笑ったあと、あれっ?と声を出して首を傾げた。
「どうした?」
「あのっ…じゃあSAKIとSALAと副社長って…一体…」
あぁ…
そう呟きながら、要はハハハと笑った。
「芸名だから、分からないよな…」
え?どういうこと?
「彼女たちのフルネーム…」
フル…ネーム…
「関根 沙紀と、関根 沙羅…」
「へっ…?」
関根って…
まだ訳がわからないといった加奈子をみて、要はニヤリと笑った。
「2人は…僕の…
妹だ」
いもうと…
いもうと………いもうと…いもうとっ!?!?!?!?!?!?!?!?!?
「ぎゃばぁっーーーー!!」
「おっと…」
何もないところでひっくり返りそうになった加奈子を支えながら、要はまた大声で笑っていた───…
ケチャップを零したときに要が用意してくれたスカートは、歴代スカートの中で最長使用記録を更新中だ。
「副社長に片想いを続けますっ!」
にっこりと微笑まれて、要は困惑した。
困った…このまま想ってくれていても、きっと期待に応えられる日は来ないのに…
「田部さんっ?話を聞いていたか?僕はこれからもきっと…」
「片想いを続けている副社長が、私の片想いを止めるんですか?」
「それは……」
言葉を返せずに、口だけが開いた。
「じゃあ決まりですっ!!!!」
強引な彼女の決定に要は、声を出して笑った。
やはり彼女はおもしろい…
「私、何やってもダメなんですけど、唯一クッキーだけ作れるんです!」
「…それで?」
「毎日焼いて副社長に持って行きますっ!」
「えっ?」
「アピールですっ!」
得意げにそういって、立ち上がった彼女は、ニコニコ笑ったあと、あれっ?と声を出して首を傾げた。
「どうした?」
「あのっ…じゃあSAKIとSALAと副社長って…一体…」
あぁ…
そう呟きながら、要はハハハと笑った。
「芸名だから、分からないよな…」
え?どういうこと?
「彼女たちのフルネーム…」
フル…ネーム…
「関根 沙紀と、関根 沙羅…」
「へっ…?」
関根って…
まだ訳がわからないといった加奈子をみて、要はニヤリと笑った。
「2人は…僕の…
妹だ」
いもうと…
いもうと………いもうと…いもうとっ!?!?!?!?!?!?!?!?!?
「ぎゃばぁっーーーー!!」
「おっと…」
何もないところでひっくり返りそうになった加奈子を支えながら、要はまた大声で笑っていた───…