近くて甘い
第31章 if...
辛くなった私は、要さんの身体に強く抱き着いた。
「やっぱり…孤独が一番…怖いですっ…」
有川様みたいに何もかもを持っていても、それを共有する相手いなかったら…一人だったら…まるで意味が無い。
何があってあんなに心が歪んでしまったのかは分からないけれど、少なくとも、支えてくる人が誰もいなかったのは事実だ。
「真希…」
優しく囁かれて、私は顔を上げた。
「何ですか…?」
視線は合わない。
「愛してる…」
あぁ……
もしも…
もしも…
「私も…愛してます…」
もしも…。
どんな世界でも…
必ず苦しむ人がいる……
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