近くて甘い
第34章 企てとすれ違い
ソファーを勧めた要は、真希の隣に腰を下ろした。
「…要さんの夢を見ました……」
「っ…そうですか…」
しばらく沈黙が続いた中で、要は床をジッと見つめた。
苦しめている…
それをひしひしと感じる…
「私っ…もし要さんが事故に合っていたとっ…目が見えなかったと知っていたらっ…」
「真希さん…もうやめましょう…」
「っ………」
「僕らは結ばれなかった…」
「─────…」
「それが事実で…
それ以上でもそれ以下でもない…」
要の言葉に、真希は溢れた涙をグッと堪えた。