テキストサイズ

近くて甘い

第36章 メイドの恋模様♪


強く腕を掴まれた感覚に、期待している自分がいた。


光瑠さんっ……



振り返ったら、ムッとむくれた梨子が私を見つめていた。




「…なに?」



「なに?じゃないよ!何回呼んだと思ってるの!?」




「ごめん……」




全く気付かなかった…



光瑠さんがパリに飛び立ってしまってから、私の世界から音も…そして色も消えてしまった。



触れた梨子の温もりに、じわりと涙がにじんだ。





「ごめんっ…」



「っ…ちょっとっ…真希っ…?」



「梨子っ…私もうダメかもっ…」




思わず梨子に抱き着いたら、梨子は突然の事にびっくりしながらもそっと私のことを抱き締めてゆっくりと人気のない教室に私のことを導いた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ