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近くて甘い

第37章 立つ悪女は後を濁す

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ジンジンと熱を持つ頬。



投げつけられたクッキー。




加奈子に引っ叩かれたという事実を飲み込めないまま、香純は呆然と立ち尽くしていた。



輝かしい人生のはずだったのに…いつこんな事になったのか…




「香純…」




優しい声で呼ばれた香純はゆっくりと顔を上げた。




「藍…」




方針状態の香純に藍が近付く。



そして、目の前に落ちているクッキーの袋を掴むと、フッと笑ってそれを拾い上げた。




「すごい量だね…」



「っ……」



「本当に太るよ、これ食べたら」




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