テキストサイズ

近くて甘い

第38章 花の都は恋の街

「『一生懸命だし、かわいらしいし、どっちかっていうと、あなたの方がタイプだわ!』と…」



えぇっ…!?
わっ私っ…!?!?





「きゃっ…」




不意に腰を後ろから掴まれて引っ張られた私はびっくりしながら後ろを見つめた。



目を見開く光瑠さんは、彼女の方を見つめて唇をワナワナとさせる。





「っ…ふざけるなっ…酒田っ!こいつは俺のものだと伝えろっ!」



「ぐっ…光瑠さんっ…苦しいっ…」



「黙れっ!! ったく…っ!女にまで色目を使いやがってっ…」




なっなにそれっ!?




「色目なんか使ってないですっ!」


「いいや、使ってる」


「使ってないですっ!」


「使ってるっ!」


「使ってない!」


「使ってるっ!」




止まらない言い争いに私はキッと光瑠さんのことを睨んだ。


もうっ!!
本当に心が狭いんだからっ!!!

ストーリーメニュー

TOPTOPへ