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近くて甘い

第40章 Tout Hotelでお食事を

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何故か少しムッとしながら光瑠のことを見つめる真希。




なんだ…?


何か今まずいことでも…






「……言いたいことがありそうな顔だな…」



「……………光瑠さんってモテていいですねっ!」





は?


そのまま料理の方を向いて、モグモグと食べ始めた真希のことを見つめながら、光瑠は眉をしかめた。



まさか………妬いてるのか…?





期待で胸が弾んで光瑠は思わず顔を紅くさせた。
想われているという実感に、言いようのない喜びが湧く。


一生懸命にご飯を食べる真希を愛しげに見つめながら、光瑠は真希の背もたれに手をかけて身体を近付けた。





「………いつからそんなに嫉妬深くなったんだ…」




耳元で優しく囁くと、真希はビクんと身体を震わせて拗ねたような表情を光瑠に向けた。





「別にっ…嫉妬してるわけじゃっ…」



「……してるだろ」





ニヤリと笑った光瑠は首を傾げて真希の方を見る。





「私はっ…理解がありますからっ…。光瑠さんのこと信じてますしっ…それにっ───」



「たまには妬かれるのもいいが…」


「だっだから、別に妬いてなんかっ───」



「昨日あんなにも愛してると伝えたのに不安になるなんて、まだ足りないか…」



「っ………」





目を見開いた真希は、箸を手にしながら光瑠の瞳を見る。






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