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近くて甘い

第40章 Tout Hotelでお食事を

困る真希の姿がかわいらしくて仕方が無い───…



どれだけの女にどれだけ想われてようと光瑠には関係がない。



四六時中気にしているのは、“真希”に、想われているかどうか───



それだけだ。






「くだらないことを考えてないで早く食べろ。今日は長く歩くぞ」



真希の頬を大きな手で包み込みながら、そのきめ細やかな肌に親指を滑らせて撫でる。




素直にコクンと頷いた真希に微笑んだ光瑠は、そのまま、頭を撫でた。





伏し目がちに2人の様子を見守る酒田は、ぎゅっと唇を噛んでいた。



まるで透明人間になったような気分だっ……



二人のことをいつも第三者として見守っている酒田には、どちらの嫉妬もバカバカしい。




どう見たって真希さんは社長のことを愛しているし、社長に限っては病的なまでに真希さんのことを愛しているのは当たり前なのに、何故この二人は、嫉妬するのかっ……



何度も二人の甘い雰囲気に酒田は溜め息を漏らすばかりだった。



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