近くて甘い
第41章 社長の初デートっ!
しばらくして、笑いが収まると、そのまま光瑠さんの首に腕を回して顔を見上げた。
「……楽しい…」
「────…」
「私、本当に、光瑠さんのこと、大好きです…」
口をつぐんだまま、まだ私のことを疑うような目で光瑠さんが見て来た。
「……光瑠さんは?楽しいですか?」
「……まぁ…」
「そっけないなぁ…。これ、初デートなんですよ?」
「……俺は…」
「きゃっ」
突然身体を持ち上げられて悲鳴を上げると、光瑠さんが真剣な目で見上げてきた。
トクンと心臓が鳴って…
これが恋なんだと自覚する…
「────お前がいれば、場所はどこであろうと楽しい…」
「っ……」