テキストサイズ

近くて甘い

第43章 将来の扉

━━━━━━━━━━━━━━…




カシャカシャカシャとシャッターの音が鳴り止まない。



すごいっ……




こんなに有川商事のプロジェクトが注目されているなんてっ……



最前列から、笑顔でインタビューに応える光瑠さんのことを眺める。




本当に……かっこいいっ……






「成功して良かったです…」




脇から、要さんが声を出した。


ホッとしたような、そんな表情で光瑠さんのことを見つめている。




「本当ですね…」



光瑠さんが有川商事を継いで、初めての大きな仕事。

このために、会社の人たちが頑張っていたのを知っているから、何だか自分のことのように嬉しい……





「やっぱり、社長は天才ですね…」



「………光瑠さんは……要さんのお蔭だって…そう言ってましたよ?」



「社長が…?」



「ええ……」





ニコリと笑うと、要さんはこちらを見て、少し照れたように微笑んだ。





「あっ…真希様ー!!!」



愛花ちゃん!



遠くから、人混みを分けて近付いてきた愛花ちゃんと浩平くんは、私を見つけて嬉しそうに笑った。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ