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近くて甘い

第44章 White Prince and Black Prince

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文化祭当日…





ガヤガヤと騒がしい中、浩平と愛花だけは静かに向かい合っていた。




────────いやじゃない…だから…このままでいいよ…



あれって…やっぱり…



もう何度も浩平の頭を巡っているあの夏の日の愛花の言葉。




「…はい…これで…ボタンのところは大丈夫だと思う…」



「あ…っ、ありがと…」





ぎこちない会話に身体が強ばる。


そして別の場所に呼ばれてしまった愛花の背中を浩平はじっと見つめた。





「うぅ〜〜っす!おういっ!浩平かっけーな!」


「亮…」




自分と同じく執事の格好で現れた亮に浩平は溜め息を洩らした。



本当、こいつってお気楽でいいよなぁ…


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