近くて甘い
第45章 おかえりなさいませ、ご主人様っ!?
「野口のことはっ…ぜってぇ幸せにするっ…」
「は…?」
「それくらいの覚悟は俺にだってあるよっ…」
話が噛み合わないことに、首をひねった光瑠は、片眉を上げていると、後ろにかくまっていた真希が姿を現して浩平のもとによった。
なっ…!
それを阻もうと伸ばした腕をすり抜ける真希に、光瑠はまたギリっと奥歯を噛んだ。
「吉岡くんっ…」
「おっ、おうっ…」
「愛花ちゃんは……私の妹なの…」
優しい真希の視線を感じた愛花は、大きな瞳を揺らした。
言葉では表せない、熱いものが胸の中でいっぱいに広がっている───
「妹……?」
「そう……大切な大切な……妹なの…。
だから………ちゃんと…ちゃんと幸せにしてあげてね…」