近くて甘い
第45章 おかえりなさいませ、ご主人様っ!?
梨子がもじもじと嬉しそうにそういうと、今度は神崎先生が、軽く目を見開いた。
…?
どうしたんだろう…
「今…ここに…いるの?」
少しだけ動揺したような、そんな態度を私は見逃さなかった。
もしかして、神崎先生、光瑠さんか要さんの…ファン…だったりするのかな…?
「いますよ〜だからこんなに大盛況なんですって!あ、ほら、今入り口の方に来るのが副社長の───」
「要くんっ…!」
えっ…?
梨子の説明途中で要さんを呼んだ神崎先生の声に、要さんが、びくりと反応してこちらの方を向いた。