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近くて甘い

第48章 想いは混ざる

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「あっ、いてっ…!なんだよ!叩くなよ…っ!」


「あんたが寝てるからいけないんでしょうが!!!」




ファミレスでのこと。


亮くんのことを勢いよく叩いた梨子を見ながら、なんだか面白くて私はふふっと笑った。




「ったく。もっと優しく教えてくれたら俺だって…」


「…あんた本当に私の同じ大学いきたいの?」


「行きたいです…はい、すみません…」



すごいなぁ…


改めて梨子の勢力の強さに関心してしまう。



それにしても…




「あぁ〜〜〜まっきーまじで羨ましいわぁああ」



「へ?」



突然泣き出すような声でそう言った亮くんのことを私は首を傾げながらみた。



「私の何が羨ましいの?」


「そりゃ…もちろん…」


「永久就職先があるからに決まってるでしょ!しかも社長夫人…。本当、羨ましいわ…」



亮くんが言い掛けた言葉を引き継ぐように、梨子がそういって、私のことを見つめた。



永久就職先…だなんて…


少しだけ、居心地の悪さを感じた私は、黙したまま、頬をかいた。



「誰よりも安定だし、なにより勉強しなくていいだなんて、本当に羨ましいよっ!」



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