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近くて甘い

第48章 想いは混ざる

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ソファーの背もたれに肘をつきながら、光瑠さんは額に手を当てていた。



「……っ…なぜだ…っ…」




力なく震えた声。
そこには絶望の色すら見える。




「だから──」



「だからじゃないだろうがっ!!!!!」



突然の怒号に、私は目を瞑って背筋を伸ばした。


が、ソファーから光瑠さんが立ち上がった気配を感じ取ると、ハッとして目を見開いて、後ずさりを始めた。




「なぜっ…なぜお前はそうやっていつもっ…!」


「ひっ、光瑠さんっ!落ち着いてっ?」


「黙れっ!!落ち着けないのは誰のせいだっ!!」




カッと目を見開いた光瑠さんは、逃げる私をすかさず捉えると、真正面を向かせて顔を近付けて来た。



っ…こわいっ…



「卒業したら結婚するという約束だろうがっ!それをお前はっ──」



「けっ、結婚はしますっ…!た、ただ、外国語の専門学校に行かせて欲しいって言ってるだけでっ──」


「だめだっ!!!!!!!!」








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