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近くて甘い

第52章 未来のために

「ったくっ…いつまでもいつまでもガキ扱いしやがってっ…」



ふぅっと息をついた光瑠さんは、そのまま脱力するようにしてソファーに腰掛ける。




「そりゃあ、光瑠さんが生まれた時から働いていらっしゃるんですから…

いつまでも光瑠さんはかわいい坊ちゃんなんですよ…」



「お前まで坊ちゃんと言うなっ!」



相変わらず血の気が多い光瑠さんに軽い微笑みを返す。


さっきの傷でちょっと血が外に流れて良かったのかも…



そんなことを思いながら、私は、光瑠さんの隣に腰を降ろした。





「…言いたくもなりますよ…こんなに身体は大きいのに…中身は全然伴ってなくて…」


「っ…お前なぁっ…」


「なのに、肩書きはすごいし…仕事はできるし…」



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