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「そんな…でも…
うん…」



ぶつぶつと呟く真希を眉を寄せて眺める光瑠は、はぁっと溜め息をついて、真希の肩を引き寄せた。



「分からんな…
女は…。何を考えてるのか…」



乙女心など、全く理解出来ないし、する気もない光瑠は、お手上げと言わんばかりにそう呟く。



「それで要さんの様子がおかしいだなんて…あぁ…でも…」



「なんだ」



思い詰めたような真希が、ギュッと手を付かむ。



「私から、何かいうことは出来ませんよね…」


「ん…？あ…ぁ…そうだな…」




少し前の要とのゴタゴタを気にした様子の真希に、光瑠は、そっと頭を撫でた。




「関根はバカじゃない…」


「分かってますけど…」


「見守ろう…」



優しい光瑠の一言に、真希は、顔を上げて光瑠のことを見つめた。




「………私は…光瑠さんの乱暴な中に見える優しいところに、惹かれたんです…」


「────…」


「心変わりだなんて、そんな言葉では済ませられない…。
光瑠さんは…自分勝手だけれど…でも、本当は人のこと、よく見てる…」



真剣な真希の視線に、光瑠も熱く視線を返す。