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私こと麻野菜々が､自分の性癖に気付いたのはつい最近のことだった｡

彼氏―名前は如月雅人と言う―と俗に言う痴話喧嘩というやつをした時に､軽くだが頬を叩かれたのだ｡

「っ…ご､ごめん菜々!つい…」

雅人は､我に返ったようですぐ謝ってくれた｡

でも私は､黙って下を向いていた｡

「ごめん…その､」

「…や」

「え?…ごめん､聞こえなかった…」

「もっとやって!!」


あまりの快感で｡