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華姫と鮮血の恋

第1章 鮮血

「ねぇ、僕今そういう気分じゃないんだよね、だからさ、お前、かえ……れ…………っ?!」

振り返った女は、泣いていた。

「お前さァ………なんで泣いたりしてんの?……僕めんどくさい女きらーい!」

紅覇はいつも通りの、紅覇独特の口調で言う。

「っ………こうは、さまっ…!」

女は、肩を抱いた紅覇に向かって顔を上げた。

ドキッ、

(………ん?何今の?)

顔を上げた彼女の可愛らしさに、思わずドキッとする。

(……可愛っ!)

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