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histoire d'amour eternel

第11章 証

だから、私も君にしか見せない表情を見せる。


いつもニコニコ笑顔の優等生。


そんなイメージに押し潰されそうになって

何度も何度も、君の前で見せてしまった涙。


でも、そんな私の事を1番近くで見てた君はゆっくり言葉を紡いでくれた。



「元気に見せてても、本当は不安に思ってる事も分かってる。

いつも大笑いしてても、心で泣いてる事、俺は気付いてたよ。


他の奴等の前では笑ってろ。


だけど


俺の前では、いっぱい泣きな?

無理して笑わなくていいから。

無理して元気にならなくていいから。


俺の前では、“自分”で居たらいい。

弱さ、見せろ」



そう言って、涙で濡れてぐちゃぐちゃの私の頬をそっと撫でて



「俺の前では、お前はお前のままでいい」



泣きじゃくる私の頭をいつまでも優しくポンポンとしてくれた。


君の言葉と、君の大きな掌から伝わる温もりがとても嬉しくて。


自分の居場所を見つけた…


そんな気がして。


いつまでも君にしがみついて、“私の心の居場所”に甘えた。





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